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五月雨   ◆Mの訓練日記
雨が降ったり止んだり。
5月だから「五月雨」です。


ここ数日あまりアカデミックではなかったので、今日はちょっとアカデミックにしてみようと思います。


先週の月曜日に石油ファンヒーターとジェットエンジンの原理を比べてみました。
灯油とケロシンという同じような燃料を使って熱エネルギーを得る以上、その原理は共通する点が多いです。

そこで今日はかなりマジメにジェットエンジンの原理について考えてみます。

プロペラを回転させて推力を得るレシプロエンジンの飛行機が出せる速度には限界があります。
飛行機の速度が音速に近づくとプロペラの回転速度が先に音速に到達し推力を作り出さなくなります。その結果それ以上の加速が出来なくなる。

より速く飛ぶためにはプロペラを使わない新しいエンジンが必要になります。
そこでジェットエンジンの登場。

ジェットエンジンとりわけ「ターボジェットエンジン」は燃料を燃焼させて得られる熱エネルギーをプロペラの回転ではなく、そのまま後方に噴出して前に進む推力を得ています。
いわばエンジンからの排気ガスだけで前に進もうとするものです。

しかし石油ストーブのようにゆっくり燃料を燃やしていては十分なエネルギーを得る事は出来ません。
小さい頃にやってみた方もいるかもしれませんが、石油ストーブの火をウチワで扇いだり、息を吹きかけると炎が大きくなります。
つまり大量の空気を人工的に加えてやると灯油(ケロシン)はより効果的に燃焼し大きな熱エネルギーを作り出します。

そこでジェットエンジンもレシプロエンジン同様、燃料を燃焼させる前に空気を取り入れ、圧縮するところから始めます。


エンジン前方から取り入れられた空気はそのままコンプレッサー(圧縮機)へ入ります。コンプレッサー内部の通路はキャブレターベンチュリ同様に徐々に狭くなっているので空気は圧縮されます。更に何枚ものローターの回転によって加速・加圧され、コンプレッサーの出口では入り口に対して空気の圧力は5倍~10倍になります。これをコンプレッサーの圧力比と言います。
空気は圧縮・加圧されると温度が上がります(ボイル=シャルルの法則)。
コンプレッサーの出口ではその温度は300℃~400℃。

その後、圧縮・加圧された空気は燃焼室へ流れ、燃料(ケロシン)が噴霧されます。
300℃~400℃に加熱された圧縮空気中に噴霧された燃料はたちまち蒸発して気体(ガス)になり圧縮空気と混ざって燃焼。
燃焼により燃焼室内の気体の温度は1,000℃前後まで上がります。

温度が上がると気体(ガス)は膨張します(ボイル=シャルルの法則)。

1,000℃前後の高温になった気体は膨張しようと勢いを増し、燃焼室の後方へ流れていきます。
次はその膨張して勢いを増した気体の流れを利用して燃焼室の後方にあるタービンを回転させます。タービンの回転はシャフトを通じてエンジン前方にあるコンプレッサーのローターを回転させる力に利用されます。

その後タービンを通過した気体の流れにはなお勢いと温度に余力があるので、エンジン最後方の排気ノズルから後方へ噴射されます。
排気ノズルから噴射された気体の速度は音速以上で、ようやくそのエネルギーが飛行機を前進させる推力(Thrust)になります。


運転中のジェットエンジンは、

吸気→圧縮(コンプレッサー)→燃焼(燃焼室)→膨張(タービン)→排気(推力)

のサイクルの繰り返し。
4サイクルのレシプロエンジンと似たようなものです。

ジェットエンジンは第二次世界大戦前にドイツで開発され、大戦末期にはドイツ、イギリスともに実用化に成功しました。しかしドイツの敗戦により戦後アメリカ、ソ連によって研究・開発が続けられ飛躍的な進歩を遂げています。


久しぶりに頭を使ったアカデミックな夜でした。


日記の下書きが終わり、アップしようとブログを開いたらtitmouse氏によるアクセス解析コメント。
このアクセス数は多いと見るか少ないと見るか。
「航空留学」というきわめてマイナーなジャンルのブログとしては健闘していると思うのは当事者だから?

まだまだ『決定力不足』なのか。
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