カナダ・バンクーバー地域で活躍するフライトインストラクターたちのブログです。
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--/--/--(--) --:--:--| スポンサー広告| トラックバック(-) コメント(-)
盛りだくさん   ◆Mの訓練日記
雲ひとつ無い快晴が続くバンクーバー。
雲が恋しくなりそうです。

昨日から小泉さんがカナダに来ています。
オタワで行われたカナダの首相との共同記者会見の映像がニュースで流れています。
残念ながら今回の訪問で政府専用機はバンクーバーには寄航しないようです。
そういえば2チャンネルの中に「政府専用機を追跡するスレッド」というのがありました。
今年の3月に政府専用機は皇太子を乗せてバンクーバーに寄航しています。
その時の様子をtitmouse氏がこのブログ上で紹介したのですが、しっかりスレッドの中にその時titmouse氏が書いた日記のリンクが貼られていました。

「今カナダのバンクーバーらしい。」

と。


それでは昨日の続きを。

暑いと離陸距離が長くなる飛行機。
その理由はエンジンの出力が小さくなるだけではないようです。

セスナ152の離陸はスロットル全開で加速して速度計(ASI)の針が50ノットを指した時点でゆっくり操縦桿を引き始めます。
すると飛行機はゆっくりと上昇を始めます。
気温に関係なくいつも50ノットです。
この速度計が示す速度の事を指示対気速度(KIAS:Knot Indicated Air Speed)と呼びます。
飛行機に付いている速度計は流れる空気の量を測定し速度を出します。

例えば空気が粒状のものだったら。
一気圧で気温が15℃の日かつ無風。
飛行機が地上を50ノットで進んでいたとします。
すると空気の粒が速度計に毎秒50粒流れ込み速度計の針は50ノットを指しました。
指示対気速度(KIAS)は50ノット。
テイクオフ、操縦桿を引きましょう。

今度は一気圧でも気温が35℃の日かつ無風。
飛行機が地上を50ノットで進んでいます。
しかし暑くて空気が薄い、つまり空気密度が15℃の日より小さい。
空気の粒は速度計に毎秒45粒しか流れ込まないので速度計の針は45ノットを指しました。
指示対気速度(KIAS)は45ノット。
テイクオフにはまだ早い、もっと加速しましょう。
飛行機は更に加速して地上を55ノットの速さで進んでいます。
その時に速度計に流れ込む空気の量はやっと50粒毎秒まで到達し速度計の針は50ノットを指します。
指示対気速度50ノット。
テイクオフ、操縦桿を引きましょう。

気温が高くて空気が薄いと速度計が測定する空気の量も少なくなります。
つまり気温が高くなればなるほど速度計の示す指示対気速度は50ノットでも実際に飛行機が前に進む速度はもっと速いんです。


以前登場した揚力(Lift)の量を求める式

揚力=1/2×CL(揚力係数)×速度の2乗×空気密度×翼面積

飛行機が前進する事により空気が翼の周りに流れて揚力を発生します。離陸時、揚力の量と飛行機の重さが等しくなれば飛行機は浮き上がります。
上の式を見ると気温が高くなれば空気密度は小さくなり揚力も小さくなる計算です。
では、その小さくなった分を何で補えば離陸の時に飛行機は浮くか。
翼面積は変えようがありません。
CL(揚力係数)も変えられません。
そこで必然的に速度を増して補う必要がでてきます。
つまり気温が高ければ高いほど速く進まないと飛行機は離陸できない。
まぁ、微々たるものですが。

じゃ、気温に応じて離陸速度を毎回計算しないといけないのか?

その必要はありません。

ハイ、ここ重要!
でもテストにはでないよ!
多分。

上記の式の『速度』は実際に飛行機が進む速度。
速度計の示す『指示対気速度』ではありません。

つまり、
35℃の日の離陸で、
速度計の針が指す『指示対気速度』が、
50ノットになった時、
自然に飛行機は、
もっと速い『速度』で進んでいて、
高温で空気密度が小さくなった分を補い、
飛行機の重さを支える十分な量の揚力を翼は作り出します。

寒い日はその逆。
『指示対気速度』が50ノットでも、
実際の飛行機の『速度』は遅い。
なぜなら空気が濃いから。


ちなみにこの実際に飛行機が進む『速度』のことを

真気速(TAS:True Air Speed)と呼びます。


今日はまだ終わりません。

今日空港へ行った時のこと。
エプロンに出ると遠くの方でテレビカメラを構えた人がいました。
どうやらセスナを撮影している様子。
その時は大して気にも留めなかったのですが、今、たった今、夕方のニュースにその時の映像が出てきました。

どうやらアメリカから来た少年の話。
アメリカ・ロスアンゼルスでパイロットトレーニングしている14歳の少年、ジョナサン君が今日カナダでファーストソロ(初めての単独飛行)に行きました。
わざわざカナダまで来て?
と思われるでしょう。
どうやらアメリカでは16歳になるまでソロに行くために必要な仮免許は取れないようです。
そこで14歳でもソロにいけるカナダまで遠征してきて無事に本日ファーストソロを達成。
その取材でした。

しかもそのジョナサン君、今日はバンクーバーの隣の市ラングレーでヘリコプターのファーストソロにも行ったそうです。
聞けば5歳から飛んでるそうで。


私は来月三十路になります。
スポンサーサイト
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。