カナダ・バンクーバー地域で活躍するフライトインストラクターたちのブログです。
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ターボディーゼル   ◆そのうち定期便
N:みなさん、こんにちわ。今回は好評連載中の「高翼機・低翼機」はお休みして、ターボディーゼルについてHさん、Kさんにお話をうかがってみることにしました。

N:さて、最近のガソリン価格の高騰や環境問題の深刻化で、省エネの流れが加速している昨今、ディーゼルエンジンの将来に可能性はあるのでしょうか。

H:ま、根本的に化石燃料の消費を抑えようとしたら、他の道に進むべきではないでしょうかね。日本の自動車メーカーがいい例でしょう。ハイブリッド車は、まさに現代のハイテクが生み出した省エネ、環境問題の救世主といえます。

K:しかしヨーロッパメーカーが盛んに取り組んでいるように、旧来のすでに確立された技術を進化させて行くという方法も手堅いでしょう。実際それで昔は黒煙の王者と言われていたディーゼルエンジンを、ガソリンエンジンに劣らないクリーンなエンジンにまで進化させているわけですから。
何もハイテクが悪いと言っているわけではないですが、昔開発されたガソリンエンジンが今こうであるのと同じように、ハイブリッドなどの新しい技術も将来新たな問題の種にならないとも限らないわけです。

H:三ツ星自動車のブルーツース。

K:いえいえ、それはケータイなんかのハンズフリーのヘッドセットの技術でしょ。ブルーテック。日本での発売時期は未定なのであまり聞かないかも知れませんが、北米デビューは間近です。

N:ところでディーゼルエンジンのメリットというと他には。

K:ガソリンエンジンに比べると燃費が良い、燃料に融通が利くなどでしょうか。

N:燃料に融通が利くというのは。

K:化石燃料だけではなく、いわゆるバイオ燃料(植物油など)も使えると言うことです。

N:なるほど。ところで航空業界のトレンドはどうでしょうか。

H:確かに燃料高騰は航空業界には致命傷です。それでなくても他社との顧客獲得競争に体力を消耗していますから、企業の存続にかかわる問題です。
ところが彼らにはこの問題に対する最高の解決策を持っているのです。

N:それは??

H:燃油特別付加運賃。

N,K:・・・・・・・。

K:い、いや、それは何の解決にもなってないでしょ。そんなお客さんの財布をあてにしたような、なんの企業努力もしないような態度では行く末が危ぶまれます。

H:何をおっしゃる。こないだ漫才を聞いていて仕入れたネタですが、何で飛行機が飛ぶか小学生にわかるように説明できますか?

K:それは・・・

H:いいですか、ああやってジャンボジェットが今日も大空を飛んでいるのは、四つの力でも流体力学でもニュートンの法則でも何でもありません。
お客さんがお金を払ってくれてるからです。
お客さんあっての飛行機なんです。だから飛行機を飛ばすのに必要なお金をお客さんから取るのは何らおかしいことではありません。

N:すみません、一応、カナダのフライトトレーニングを受けた現役インストラクターが運用しているブログなんで。カナダでは飛行力学をそうやって教えているのかと誤解されかねませんから、お笑い系の話はまた別のところでお願いします。
話を戻しましょう。現在の飛行機の動力と言うと、ガソリンエンジンかタービン(ターボプロップ、ジェットエンジン)ということになりますが、省エネ、環境問題という観点からはどのような状況でしょうか。

K:実は最近、ターボディーゼルエンジンを搭載した小型双発機が出てきました。
オーストリアの小型航空機メーカー・ダイアモンドという会社のDA-42という、とても美しい機体です。搭載しているのはメルセデス・ベンツ社の1.7Lディーゼルエンジンが元になっているターボディーゼルエンジンで135馬力を発生します。

N:やっぱりヨーロッパですね。

H:私が個人的にこのエンジンが好きなのは、燃料がJET-Aなところです。

N:え、じゃあ普通のジェットエンジンと同じ燃料???

K:そうなんです。一般的にJET-Aは航空用ガソリンより安い上に、このエンジンの燃費はすこぶるよろしい。経営サイドから見ればコスト削減につながる。
パイロットにしてみれば、ピストンエンジンの機体を操縦しているのに、におってくるのはJET-Aのにおい・・・・。うーん、これはたまらん!!!
さっそく、ルフトハンザがトレーニング用に何十機か発注したとかいう話も聞いています。

N:やっぱりヨーロッパ。

H:私たちはトレーニングの座学でエンジンの仕組みを教える機会があるのですが、今までは航空機用ピストンエンジンは水平対抗のガソリンエンジンのみ、冷却方法は空冷だけと教えてきました。確かに北米の2大航空機エンジンメーカーが作っているのはこの手のものです。
しかしこれからは、直列4気筒の水冷エンジンもあることを付け加えなければなりませんな。

N:今日は環境問題から最新の航空機事情まで幅広いおはなし、どうもありがとうございました。
結論としては、さすがヨーロッパ!というところでしょうか。
それではみなさん、また次回をお楽しみに!


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コメント
この記事へのコメント
NHK受信料は払わなくても良いんですか?
久しぶりのまともな航空ネタの登場に「カナダへの航空留学」が航空ブログだった事を思い出しました。
実は先日、念願の車を購入したのですが、カナダではガソリンより軽油の方が高いという噂を耳にしました。
これは単に課税に対する行政の方針でしょうか。
それとも北米のディーゼルエンジンがヨーロッパや日本のそれに比べるとまだまだと言う事なのでしょうか。
何処かの知事が事実上某都市へのディーゼルエンジン車の締め出しを行ったかのように誤った認識が蔓延しているからなのでしょうか。

何はともあれ、航空ガソリンには鉛が含まれているから明らかに環境・人体には悪影響ですよね。
2007/03/05(月) 22:40:44 | URL | ヱム #-[ 編集]
jet-a について
すいません。 ちょっと マニアックになりますが。 ピストンエンジンで燃料にJET_Aを使った場合。 この場合はダイヤモンドDA42ですが キャブレターアイシングの可能性はどの程度のものなんでしょうか? 
それから JET-A の 場合 プラグそのものが存在するんでしょうか? ディーゼルは 圧縮空気で爆発させていますからね。!?    

それから 100LL JET_A の 凍結温度は御存知でしたら 教えてください。   
では
2007/03/06(火) 18:31:36 | URL | PIC #-[ 編集]
受信料は・・・
K:どうなんでしょうねぇ。
H:う~ん、これは直接日本のNHKに聞いていただくことにしましょう。私たちはカナダにいるわけだし・・・。ところでキャブアイスの質問が来ていますが。
K:じゃ私から。
ダイアモンド・エアクラフト社のウェブサイトから、DA-42のPOH(飛行機の取扱説明書ですね)がダウンロードできます。念のためエンジンの諸元表を見てみましたら、燃料供給方式はフューエルインジェクションでしたので、キャブアイスの心配はありませんね。
ちなみにエマージェンシープロシージャー(緊急時操作手順)を見ると、エアインテークそのものがブロックされた場合のための代替空気取り入れ口があることがわかります。
H:次の質問のプラグです。これはエンジン製造元のウェブサイトでも確認できませんでしたが、ディーゼルエンジンである以上、プラグはないはずです。
K:PICさんのおっしゃるとおり、高温化した圧縮空気で自然発火させるわけですね。
H:あと、燃料の凍結温度。
K:いや、これは調べないとわかりませんね。私の経験で言わせてもらうと、マイナス20度でセスナ172は問題なくエンジン始動しましたよ。
H:さっきのDA-42のマニュアルの制限事項の中に、燃料温度はマイナス30からプラス75度とありますね。
とりあえず、これは調査中ということでお願いします。
2007/03/07(水) 11:49:30 | URL | NHK #-[ 編集]
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