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カナダ・バンクーバー地域で活躍するフライトインストラクターたちのブログです。
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ある民間企業   ◆そのうち定期便
N: さてみなさん、今日は航空ネタですがちょっと視点を変えて、ある地元企業に焦点をあててみました。
H: 地元って?
N: バンクーバー国際空港のある町、リッチモンドです。
K: たしかに国際空港がある関係で、ここには航空産業にたずさわる企業が多いですね。
N: あまり知られていない企業ですが、政府から委託された航空機の事故原因調査を行うのが主な業務です。
また政府とは限らず、保険会社、エアライン、またパイロット(やその家族)からの原因究明の依頼にも応えています。
H: 事故調の公式な見解とは異なる結果が出ることも?
N: あるそうです。ただ今日の話題は事故原因の裏・表ではなく、こういう事故原因もあるのだという例を紹介しようという企画です。
K: ヒューマンエラーとか?
N: ヒューマンエラーには違いないのですが、パイロットではなく、製造過程のエラーです。
H: なんとなく、怖い話になりそうだね。これ、夏の夜の企画にしたら?
N: いえ、番組もネタ不足にあえいでいるので、そんな悠長なこと言ってられないんです。アクセス数稼がないと・・・。
K: いいから、すすめて。

N: 最初の例は2000年10月13日にハワイのヒロで墜落したユーロコプターのAS350の例です。
離陸直後にテールの破損で墜落した機体は、本来ならこの部分は1mm厚のアルミで構成されているはずが0.8mm厚しかありませんでした。このため、テールセクションのねじれに対する耐性はほぼ半分にまで落ちてしまっていました。このような製造上の欠陥はかなりの数のヘリコプターで見つかっています。

N: 次の事故例はここ、カナダのBC州での事故です。
N: 2005年4月、コモックス空港(バンクーバー島にある空軍基地)にアプローチ中のパイパーナバホ(またまたAirlines.netから画像を拝借します。またこの機体は資料画像ですので、事故とは何ら関係ありません。)がエンジンから出火、炎上して25歳のキャプテンと23歳のコパイ、2名の乗員が死亡した事故です。
H: この事故は知ってます。
N: 事故原因はオイルガスケットの不良でした。これはオイルフィルターの一部をなす、ゴム製のパッキンみたいなものですが、事故機のこれは適切でない素材で作られたものでした。
ここからは、この調査にあたったヒース氏の言葉です。
「不適切な素材のため、このガスケットはオイルに触れた部分から徐々に溶融し、ゼリー状になっていったのです。そしてついにガスケットを突き破ってオイルが噴出、高温になったターボチャージャーにかかって着火しました。」
炎はエンジンナセルから主翼下面へと広がり、燃料タンクすぐ外側のアルミ外板をほとんど瞬時に溶かしました。
「そして、バン!燃料タンクが爆発するまで10秒とかかりません。それで一巻の終わり。」
H,K :・・・・・

N: ヒースは続けます。「エンジンメーカー、この場合はペンシルベニアに本社のあるライカミング社はパーツの多くを、航空関係の他メーカーに外注しています。ところがこの場合のガスケットは航空産業とは関係のない、単純に最低価格で請け負うような会社に発注されたのです。」
「そして外見はまったく普通のガスケットが納入されました。唯一の違いは、オイルで溶融していくという、あってはならない間違った素材で作られていたことでした。」
「会社は同じような重大事故が起こっていたのを、実はこの事故の前から知っていたのです。」
「この事故の犠牲になった二人の若いパイロットには何の落ち度もありあませんでした。パイロットがやるべきことを忠実にこなしていたその一方で、不良品を作ったメーカーがある。彼らは不良品を作ったことのみならず、それを出荷してしまったことも知っていた。しかしそれに対する有効な手段(回収など)を取ることが出来なかったのです。」

H: パイロットとしては複雑な心境ですね。
K: だから純正品を使えと・・・
H: いや、この場合純正品が不良品だったわけでしょ。死んだパイロットは死んでも死に切れない。俺の何が悪かったんだって・・・。
K: でもどこかで割り切らなきゃならないわけでしょ。いくら自分の命が大事だからって、パーツの一つ一つまでパイロットがチェックできるわけないからメーカーやメカニックを信頼するしかない。それを信頼できないとなったら、飛べませんよ。
N: パイロットの宿命みたいなものでしょうか。今日はかなり重い話題になってしまいましたね。

N: 北米にはこのような企業が8つほどあるそうです。ちなみに今回の会社(R.J. Waldron and Co.)の社員は、今日出演していただいたヒース氏とルーパート氏の二人です。
また今回のお話は4月21日発行の地元紙、The Richmond Reviewの記事「Private eyse of the skies」をもとに、NHKが多少の脚色を加えて日本語訳したものです。

K: Private eyes, watching you~
H: Kさん、それも40禁ネタやん。いまどきその曲知ってる人いるかいな。
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コメント
この記事へのコメント
こわいですね~
こんにちは。
パイロットは、メーカーを信頼するしかないんですよね。
それでも、やっぱり、ミスはおこってしまう。
悲しいことです。
ミスがあっても、軽症ですむように願うしかないんでしょうか。
2007/09/13(木) 05:37:21 | URL | スカイマークさん #-[ 編集]
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